紙袋やパッケージなどの包装資材管理や見直し。
やりたいと思いながらもなかなか手が付けられないというオーナーさん、仕入れ担当者様も多いのではないでしょうか。長年お客様の包装資材の見直しをお手伝いさせていただいていると、多くの担当者様が同じような悩みを抱えていることに気がつきます。
包装資材やパッケージは、お店や商品の顔となるとても大切な商品です。そんな包装資材を見直すときに抑えて頂きたいポイントを4つに絞りました。このポイントを抑えれば、お店に最適な包装資材が作れます。
●目次
【包装資材を見直すポイント】
1.原価に対する包装資材コストの割合は適正ですか?
2.倉庫のスペースと環境を確認しましょう
3.適正な回転率を導き出しましょう
4.用途を明確にしましょう
【包装資材見直し事例】
1.原価に対する包装資材コストの割合は適正ですか?
まずは包装資材にかけられる予算を決めましょう。
商品代に対する原価率は、菓子業界では60%以内、内包装資材5%と言われています。アパレル業界では原価率25~30%、内包装資材1%~が主流と言われています。
実際は、ファストファッションやハイブランド、レディース、メンズなどブランドにより全く内訳が違いますのでブランディングを考慮した判断が必要になります。業務用にOPP袋に入れた1%以下の場合もあれば、ギフト仕様で商品代の20%をかけるようなラッピングもあるのです。また、ハイブランドのようにその紙袋を持っていること自体がステータス、という場合も包装資材コストの割合は大きくなります。
まずは、自分のお店、商品代に対してどこまでコストをかけられるのかを具体的な数値で把握しましょう!
2.倉庫のスペースと環境を確認しましょう
2つ目に確認すべきは包装資材をストックできる倉庫や置き場所です。包装資材は意外とかさばるもの。自分のお店にどれくらい空いてるスペースがあるかを確認しましょう。
また保管状況が悪いと包装資材も傷んでしまいます。紙袋の素材は紙ですので、高温多湿の場所は保存に向いていません。また、直射日光が当たる場所も変色や素材の劣化の原因になりますので不向きです。
「高さ〇センチのレジ横の棚に入るサイズ」
「スタッフは女性が多いので、女性でも持ち運べるように」
など、事前に店頭で使う際の取り出しやすさや補充のしやすさを具体的に考えておくと、資材を発注するときの相談もしやすくなります。倉庫環境や、店舗のオペレーションを具体的にお伝えいただきましたら、こちらからおすすめの包装資材をご提案することも可能です。
3.適正な回転率を導き出しましょう
3つ目に大切なのは、包装資材の回転率です。まずは、お店で一週間以上の期間で使う数を確認しましょう。平日と休日では訪れるお客様の客層も購買する商品も違いますよね。一週間の数が確認出来たら、今度は天気や季節、イベント時の販売量も踏まえて予測を立てましょう。
その数を踏まえて、できれば半年以内長くても1年以内に使いきれる数がお店に最適な在庫数となります。安いし、倉庫もあるし、コストが下がるから…と、多く注文することはおすすめできません。
食べ物と違って賞味期限はありませんが、包装資材も劣化します。糊付けした部分が弱くなったり、保管状態次第では色あせが出てしまうことも。数年分で在庫を抱え、リニューアル時に残った在庫を全て処分…なんて悲惨な事態も考えられます!
まずは、長くても1年以内に使い切れる数を発注をしましょう。
4.用途を明確にしましょう
4つ目は、用途です。例えば紙袋の場合、通常の商品のお渡し用なのか、ギフト用なのか、いろんなサイズが入る袋なのか、1つの商品しか入らない袋なのか。用途によって、上記に挙げたコストや回転率は変わってきます。
改めて、自分たちの商品や売り方を見つめなおし、具体的な用途を確認しておきましょう。複数用途を想定している場合は、優先順位をつけておくと良いでしょう。優先順位をつけてご相談いただきましたら、おすすめの商品をご提案させていただくこともできます。
【包装資材見直し事例】
●実際にこんな方法で包装資材を最適化!
実際にお店の包装資材を最適化した具体例をご紹介いたします!
【1】箱+紙袋 → 持ち手付きの箱パッケージに変更
2種のアイテムを作っていたところを1つにまとめることで、発注の手配やレジでの袋入れ作業を省き、作業やパッケージにかかっていたコストをカットすることができました。店頭に並べて飾っている状態で客様にもお渡しできるのでオペレーションもスムーズになります。
【2】シール+紙袋 → 印刷した紙袋に変更
こちらも2種のアイテムを1つにまとめることで、シール貼りにかかっていた時間をカットしました。2種のアイテムを1つにまとめると在庫負担も軽減されます。
【3】数種類あった袋を2~3サイズに絞ってスリム化!
小さい物から大きい物まで幅広い商品を扱う雑貨屋さんやアパレル系に多いのが「5サイズ以上の紙袋を揃えていて発注や在庫管理が大変!」というお悩み。
そのようなケースには、売れ筋の商品のサイズ感を主軸にして、紙袋を2~3サイズに絞ることをおすすめしています。たくさんサイズを抱えると、1サイズあたりの回転率が下がり在庫やコスト負担が掛かりますが、数サイズに絞ることで回転率が上がり、コストダウン、発注管理もしやすくなります。
【4】レジ袋 → 紙袋・エコバッグ で高級感アップへ
2020年7月1日より始まるレジ袋有料化。そのタイミングに合わせて、あえて紙袋やエコバッグに資材を見直すお店も増えています。
エコや環境への取り組みをアピールできて、エコバッグならお店のイメージアップ、リピートにもつながります。包装資材は、コストだけでなくブランディング視点で選ぶことでお店のブランド価値の醸成のお手伝いもできるのです。
▼「プラスチックから紙へ。企業が紙袋を選ぶメリット」の記事はこちら
●まとめ
いかがでしたでしょうか?包装資材の見直し、と聞くと「コストダウン」だけを考えてしまいますが、1枚単価を安くすることだけが目的ではありません。自分のお店に最適な包装資材が何かを考えることが、ブランド価値を高めることはもちろん、結果的に無駄なコストを抑えることにもつながります。
紙袋も大切な商品です。ベルベは、お客様に寄り添い、最適な包装資材をご提案いたします。悩みやご要望は気兼ねなくご相談ください。包装資材の見直しと、不要なコストをカットのご提案を通じて、ブランドイメージをつくるお手伝いをいたします。