ベルベでは、オーダー制作の際にはお客様のご要望に合わせた技法でのご提案を心がけています。納期やロットを優先されることが多いですが、もちろん印刷やデザイン性、素材にこだわるお客様もいらっしゃいます。
そんなオーダー制作をご検討のお客様に、今回は印刷の種類と特徴をご説明します。
●目次
■ フレキソ印刷 ■
■ オフセット印刷 ■
■ 箔押印刷 ■
■ シルク印刷 ■
■ フレキソ印刷について ■
フレキソ印刷は、ゴムや樹脂製の柔らかい凸版にインクをつけて紙に印刷する方法です。しっかりとインクがのることから平滑性のあまりよくない、紙袋、段ボールなどの紙類、 シール・ラベルなどのフィルム、その他に建材などへの印刷に用いられています。
<特徴>
●水性インキを使用し、環境にやさしい。
●インクがしっかり定着する。
●オフセットよりコストが安い。
●細かい表現やグラデーションの表現に不向き。
●小ロット対応が不可。
▼細かい表現やグラデーション・デザインずれなど3つの注意点
フレキソ印刷は、下記のデザインはきれいに表現できません。
【 1 】グラデーション、細かい印刷は向いておりません。また、半調を表現するドットが大きいため混色表現にも対応できません。
※フレキソ印刷時の半調表現イメージ。中間色から濃い色にかけて版の潰れが出やすい。
【 2 】細かい表現は、潰れが生じる場合があります。特にベタ印刷に抜きのデザインの場合、線を太めにすることをおすすめしております。
※上記は緑のインクを印刷しています。フレキソ印刷時の線の潰れ0.25mmのドットや0.15mm以下の線は掠れる。
【 3 】2色が隣接するデザインは、間が空かないように”かぶせ”という色同士の重なりを作ります。量産する中で版が数ミリずれた場合、色同士の重なりが大きくなることもあります。
▼未晒クラフトに印刷した場合の色の変化
印刷する際に、紙自体の色にも影響を受けます。未晒クラフトに印刷する場合、下記のように色味が沈む傾向があります。特に白印刷は紙色の影響を受けやすいです。
■ オフセット印刷について ■
版についたインキを、ブランケットと呼ばれる樹脂やゴム製の転写ローラーにいったん移し、そのブランケットを介して印刷用紙に転写されるといった、版と用紙が直接触れない印刷方式です。写真や文字の細部まで鮮明に印刷することが可能であるため、広告、雑誌、ポスターなど多くの印刷物がオフセット印刷を用いています。
<特徴>
●写真やグラデーションなどの細かいデザインの再現性に向いている。
●CMYKフルカラーのデザインに向いている。
●小ロット印刷にも対応可。
※オフセット印刷はグラデーション表現に最適です。
▼後加工 マットPP貼した場合の色の変化
オフセット印刷をした後に行うPP貼加工。グロスPP貼はツヤがでてはっきりとした色合いになります。マットPP貼をした場合色が白っぽく落ち着いた風合いに変化します。それを踏まえて、色をご指定ください。
■ 箔押印刷について ■
箔押とは、熱・圧力を加えて、箔を銅の凸版で印刷する技法です。メタリックな光沢感やインキを用いた印刷とは違うツヤを再現でき、目立たせたり高級感を持たせることができます。詳細はこちらのセミオーダーページで紹介しています。
<特徴>
●メタリック、ツヤのある表現が可能。
●小ロットの対応が可能。
●既存の箔色より印刷色を選ぶ。
●ベタ、グラデーション、細かい表現は不可。
●大きい印刷範囲に不向き。
▼細かい表現やグラデーションについての注意点
グラデーション、半調の表現は印刷できません。ベタの面積が大きい場合も箔のはがれが発生してしまうこともありますので、おすすめできません。細かい文字の再現性についても0.4mm以上の太さを基準としております。
■ シルク印刷について ■
シルク印刷は、版自体に穴を開けてインクをこすりつけることで、印刷物に対しインクを乗せるという技法です。そのため、紙、布、プラスチック、その他多くの物に印刷できるという特徴を持っています。
<特徴>
●様々な材質、曲面の物にも印刷が可能。
●DIC,PANTONEなど色の指定が可能。
●写真、グラデーション、細かい印刷には不向き。
▼細かい表現やグラデーションについての注意点
グラデーション、半調の表現は印刷できません。細かい文字の再現性についても0.4mm以上の太さを基準としております。
いかがでしたでしょうか。
“印刷“と言っても様々な技術があり、表現する上で向き、不向きがあります。お客様の求める商品を表現できるよう、お手伝いさせていただきます。お電話以外でも、メールでのお問い合わせは24時間受け付けております。メールでのお問い合わせはこちらのお問い合わせフォームよりお問い合わせください。