ベルベでは、オーダー制作の際にはお客様のご要望に合わせた材質のご提案を心がけています。紙袋・包装紙を製造する際に、大切なベースとなる「紙」。一言で”紙”と言っても種類、質感など種類はさまざま。
今回は、オーダー制作をご検討のお客様に「紙の種類・特徴について」ご紹介します。
■ 目次 ■
■ 紙の種類のご紹介 ■
■ 商品、製造方法に合わせた選べる紙 ■
■ 紙の種類のご紹介 ■
まずは、紙の種類についてご紹介いたします。
< 未晒クラフト紙 >
未晒(みざらし)クラフト紙とは、ナチュラルな風合いを持つ茶色のクラフト紙です。
「未晒」とは「未だ晒していない」という意味で、パルプを薬品などで白く漂白していない紙のためそのままの加工していない色合いです。漂白用薬剤を使用せずに作られる為、環境負荷が少なくエコ素材でもあります。クラフト紙は繊維が長いので、強度が高く丈夫です。漂白することで、少しだけ強度が落ちることにもなりますので、未晒クラフト紙には破れにくい特徴もあります。ナチュラルで柔らかい印象に仕上がるので、人気の素材です。
●対応アイテム
< 晒クラフト紙 >
晒(さらし)クラフト紙とは、漂白された白色のクラフト紙です。
「晒」とは「晒した(漂白した)」という意味で、パルプを薬品などで白色まで漂白した紙です。漂白することでやや強度は下がりますが、クラフト紙は繊維が長く強度があるので、上質紙に比べると破れにくいのが特徴です。紙の繊維が長いため、触り心地は繊維を感じるややざらついた質感です。紙袋に使うと優しい印象を与えます。
白ベースの紙を使って柔らかい印象に仕上げたい方や素材感を出したい方、和テイストの業種の方におすすめの素材です。
●対応アイテム
< 片艶晒クラフト紙 >
片艶晒(かたつやさらし)クラフト紙とは、片面に艶のある漂白された白いクラフト紙です。
晒クラフト紙同様、漂白したパルプを使用し、片面をプレスさせて艶を出した紙です。プレスすることで紙の繊維の凸凹を平滑にしインクを均一にのせることができます。コート紙には劣りますが、晒クラフト紙に比べて色の再現性が高くなります。
強度、印刷適性ともに高く紙袋に向いており、ベルベの既製品も片艶晒クラフト紙が主流です。
●対応アイテム
< 片艶晒クラフト紙(裏刷り) >
片艶晒(かたつやさらし)クラフト紙の「裏刷り」とは、プレスした艶のある面を袋の内側にして、プレスされていないざらついた面を表側にして紙袋を製造する印刷方法です。ざらついた面を敢えて表側にすることで、内側との質感の差が出て紙のざらついた素材感を表現することができます。
ナチュラル素材のお店、菓子、和装小物を扱うお店や神社など、和テイストの業種の方に人気です。
●対応アイテム
< コート紙 >
コート紙とは、上質紙の表面にコート剤という薬品を塗り表面を滑らかにした紙です。雑誌やお菓子のパッケージ、ポスター、チラシ広告など、様々なところで使われています。
上質紙にコート剤を塗ることで、表面の凸凹をなくして平滑にし、インクを均一にのせることができます。印刷した際にインクが紙に吸収されずにコート剤の上にとどまるので、色の発色も良く写真などの繊細な表現もきれいに再現することができます。
● コート紙の注意点 紙袋を作る際にはPP加工が必須
コート紙は、ベースが上質紙のためクラフト紙に比べて強度が劣ります。また、紙袋を作る場合、折り曲げるとコート剤が割れてしまい紙の白色が出てしまうためPP加工が必須となります。
● PP加工の種類について
PP加工には「グロスPP貼」と「マットPP貼」の2種類があります。
グロスPP貼はキラキラとツヤがでて印刷もハッキリとした印象になり、高級感のある仕上がりとなります。マットPP貼は、さらっとしたマットな質感になり、色が白っぽく落ち着いた風合いに変化します。
●対応アイテム
< 上質紙 >
上質紙とは、化学パルプを100%使用したサラサラとした白い紙です。コピー用紙や書籍、冊子、書類などに使われています。
平滑度が低く繊維の凸凹が感じられ、印刷をするとパルプの隙間にインクが染み込んで、微妙なにじみが発生します。このため、写真や発色の良い印刷には向きませんが、落ち着いた発色や柔らかい素朴な雰囲気のある印刷に仕上がります。
また、パルプ100%であるがゆえにコシがあり、破れにくく、不透明度も高く、丈夫な紙なのでしっかりとした包装が可能です。
●対応アイテム
< 純白紙 >
純白紙とは、片面がツルツル、片面がざらっといる白い片艶の包装用紙です。
片艶クラフト紙同様、片面をプレスさせて艶を出した紙です。プレスすることで紙の繊維の凸凹を平滑にしインクを均一にのせることができます。柔らかめの材質で包装をする際に、比較的包みやすい素材です。
●対応アイテム
< その他 特殊紙 >
その他、紙自体に色のついた色クラフト紙や各製紙メーカーで製造されている特殊紙などのご指定も可能です。
紙の強度によっては紙袋に向かない場合もございますので、内容をお伺いし、ご相談させていただきます。
●対応アイテム
■ 商品・製造方法に合わせた選べる紙 ■
製造方法に合わせた選べる紙をご紹介します。
< 自動紐手提袋・自動製袋角底袋について >
自動紐手提袋とは、大量生産で低コストな業務向けの紙袋です。アパレル、カフェ・洋菓子店、一般ギフト、お土産屋さんなど、様々な業種でご利用いただいております。ベルベでは、東京都武蔵村山市の自社工場にて、印刷・製袋インライン機の一貫工程で自動紐手提袋を製造しております。
●選べる紙
未晒クラフト紙、晒クラフト紙、片艶晒クラフト紙、片艶晒クラフト紙(裏刷り)
< 平判製袋手提袋について >
平判製袋手提袋とは、紙質、サイズ、印刷、紐、数量など、細部までこだわりたいお客様におすすめの紙袋です。自動紐手提袋に比べてコストはかかりますが、こだわりをもったお客様にお選びいただいております。お客様のご要望に合わせて国内、海外工場での製造をご提案します。
●選べる紙
未晒クラフト紙、晒クラフト紙、片艶晒クラフト紙、片艶晒クラフト紙(裏刷り)、コート紙(PP加工)、その他、特殊紙
平判製袋手提袋でお選びいただけるエンボス加工については、下記にて紹介しております。
▼ブランディングに手触りをプラス!「エンボス紙袋」のご紹介。
< 包装紙について >
包装紙は、商品を贈答用にお包みする大切なアイテムです。色の発色の良さ、再現性、包みやすさ、お店のブランドイメージを踏まえて紙質をお選びください。
●選べる紙
未晒クラフト紙、晒クラフト紙、片艶晒クラフト紙、片艶晒クラフト紙(裏刷り)、コート紙、上質紙、純白紙 、その他、特殊紙
いかがでしたでしょうか。
紙袋や包装紙で使われる紙は、印刷の再現性、質感はもちろんですが、扱いやすさや強度も選ぶうえで大切な要素となります。ベルベではお客様のご要望をお伺いし、最適な商品ができるよう、お手伝いさせていただきます。お電話以外でも、メールでのお問い合わせは24時間受け付けております。メールでのお問い合わせはこちらのお問い合わせフォームよりお問い合わせください。